いつの時代も、社会の活力は
「人の想い」であってほしい

アイデアパンチは企業のwebとPRをお手伝いする制作会社として起業し、2023年9月で20期目に入りました。
これもひとえにご支援くださる皆様のおかげと、深く感謝申し上げます。

さて、私は2013年に母を見送ってからずっと「実家の片づけ」をしてきました。
終戦時期に生まれ高度経済成長社会に参加してきた両親の持ち物は、古いものから新しいものまで、良質な資源ばかり。「ごみ袋に入れて収集日に出す」ことが一番ラクだと実感しつつも棄てることを惜しみ、引き取り手を探したり、活用してくれる人に差し上げたり届けたり、「もったいない」一心で好みでもないのにくたびれるまで使い切ってきました。コツコツと12年以上も狭い自宅を不要品だらけにしながら「誰にも必要とされない上等なもの」の価値をつくづく考えました。

しかし時代は一周していました。手ごろな価格のものを「てっとり早く手に入れて、不要になったら棄てる」という消費行動はもう卒業しなければなりません。しっかり作られたものを、吟味して買い、修理して使い続ける、そういう途があるべきです。ですが、吟味して買える空間は減る一方で、どんなにもったいなくても、治せる人がいない業界も既に出てきています。

一人一人が「何を手に入れたいのか」を考え直し行動に反映することで、大量生産・大量廃棄品は経済効率が悪いものとなり、「多様さ」の領域が増えていきます。 多様な物品やサービスが生き残れば、企業の在り方も変わってきます。得意なマーケットに特化できれば、リペアができる人材を育成できる余裕も生まれます。この繰り返しこそが「持続する社会」ではないでしょうか。

アイデアパンチは、要らないものは作りません。たくさん売るから安くすることもしません。作る会社である限りは、いつでも治してあげられる環境を維持しようと努力しています。
そして皆様が市場に提供する「いいもの」「いいサービス」を、需要がありそうなところに届くようにPRし、もっと売れるように。そのお手伝いをこれからも愚直に行っていきたい、そう考えています。

2023年9月　代表取締役　飯島 愉子